学校法人 聖フランシスコ学園 天使幼稚園
トップページ教育方針幼稚園紹介幼稚園の生活未就園児地域交流募集情報
1日の生活
8:00  希望者のための早朝保育(無料)を行っています
9:00 登園
モンテッソーリ活動
朝のお祈り
各年齢別の活動
自由遊び
12:00 お弁当//  希望者は「お弁当給食」を注文することができます。
自由遊び
13:00 降園準備
14:00 降園
18:00まで 希望者のための延長保育(30分~200円)を行っています
  昨年度から定員をなくし、必要な方が利用できるようにいたしました。
月曜日放課後:希望者の英語教室(年長・年中児対象)
火曜日放課後:希望者の体操教室:チア教室(年長・年中児対象、年少児は3学期~)
年間行事
*2022年度の行事計画はコロナウイルスの状況を見て進めています。

1学期 4月 始業式
入園式
5月 マリア祭
母の日の集い
春の遠足(親子)
6月 父の日の集い
7月 お泊り保育(年長)
夏休み預かり保育
夏休み
8月
夏休み預かり保育
自由登園夏期保育
夕涼み会
2学期 9月
10月 運動会
秋の遠足(シーパラダイス:年中・年少)
おいもほり遠足(年長)
11月 勤労訪問
12月 クリスマス会
冬休み預かり保育
3学期 1月
2月 新入園児体験入園
3月 修了式
卒園式
春休み預かり保育

天使幼稚園の日々の様子を、
ブログを通してお届けしています。
youtube
天使幼稚園のYouTubeです。
こちらからご覧ください。

ブログトップ 2022幼稚園 2022エンジェル ガブリエル会 お知らせ


  <2016年度> <2017年度>  <2018年度> <2019年度> 
<2020年度> <2021年度>
<2022年度>12月号
御大切(ごたいせつ)
2022年11月25日
 今、天使幼稚園ではクリスマス会に向けて、年長さんは聖劇の、年中さんと年少さんは絵本のお話をもとにした劇の練習を重ねています。本園だけではなく、多くのカトリック幼稚園では、劇や音楽などの発表会を「クリスマス会」として催しています。そこには、一人ひとりが神さまからいただいた自分の力を発揮してそれぞれの役を演じることを通して、たくさんの方に喜んでいただいたり、神さまに感謝の気持ちをお捧げしたりしようという心が込められています。

 クリスマスという言葉は「Christ(キリスト)」と「mass(ミサ)」がつながってできたものです。キリスト(油注がれたもの=救い主)にささげるミサ(感謝の祭儀)という意味になります。私たちを愛し、小さな赤ちゃんとなって降(くだ)ってくださったイエスさまに「ありがとう」という感謝の気持ちを伝える日、それがクリスマスです。

  ♪ ふかい やみの さなかに きらめく ほしは
       みちに まよう ひとへの かみの まなざし ♪

子どもたちが聖劇で歌う「ハレルヤ クリスマス」の1番の歌詞です。静かな夜空にきらりと輝く星は、迷える人を導き援けてくださいます。きらびやかなイルミネーションが輝く現代のクリスマスとは、全く異なるクリスマスの光景です。神さまは、苦しんでいる人、困っている人、悲しんでいる人……、そのような弱い人の援けとなるように、大切な御独り(ひとり)子イエスさまをおくってくださいました。

  「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」(ヨハネによる福音第3章16節)

この聖書の言葉にあるように神さまに愛されていることを実感する日。それがクリスマスでもあります。

 そのイエスさまは、わたしたちに大切な教えを残してくださいました。

「あなたがたに新しい掟を与える。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。」(ヨハネによる福音第13章34節)

これがクリスマスのもう一つのメッセージです。あなただけが幸せになるのではなく、イエスさまがみんなを愛したように、あなたたちも周りの人たちを愛し、幸せにしてあげてくださいという教えです。クリスマスのプレゼントはこの思いがベースになっています。 

 この「愛」という言葉にもエピソードがあります。聖フランシスコ・ザビエルが日本に来た頃、宣教師たちは神さまの愛を日本の人々に伝えるために、どんな言葉で伝えようかと悩んでいたそうです。「愛」という言葉は神さまの思いをひとことで表すことができるものの、何となく漠然としています。そこで思いついたのが「御大切(ごたいせつ)」という言葉でした。この言葉には「愛」の精神が分かりやすく込められています。

 イエスさまが与えてくださった新しい掟にある「愛し合いなさい」という部分を「大切に」と置き換えるとイエスさまの思いが具体的に伝わってきます。「互いに大切にし合いなさい。わたしがあなたがたを大切にしたように、あなたがたも互いに大切にし合いなさい。」神さまの行いにならって、誰かのために大切なものをプレゼントする。それがクリスマスの本当の祝い方です。

 クリスマス会に向けて、子どもたちはこの思いを大切にしながら練習に取り組んでいます。さらに今年のクリスマスは、家族そろって、周りにいる人たち、さらに世界中の人たちを大切に思い、自分ができることを実行する、そんな日にできるといいですね。
                        (園長 鬼木 昌之)
<2022年度>11月号
一歩一歩
2022年10月31日
 新型コロナウィルスが世界中に蔓延し始めてから3回目の秋を迎えました。7月から始まった第7波もようやく落ち着きをみせ、全国旅行支援などが始まって街の賑わいも戻り始めています。

 天使幼稚園でも3年ぶりに全園児が一同に会する運動会を開催しました。園児や応援の方々が密になるのを避けるため、コロナが広がり始めた一昨年は学年ごとの開催、昨年は3クラスずつ2つのグループに分けての開催と、感染状況や感染予防の知見を確認しながら、どのような対策を講じれば開催できるのか、そしてどこまでだったらできるのかを検討しながら進めてきました。そして、今年度の運動会。全園児が参加し、ご家族の応援を2名までと増やしたものの、感染対策を講じつつ、演技をしている学年の方に上手に席を譲りながら応援していただいたおかげで、園庭が混みすぎることもなく無事に終えることができました。ご協力ありがとうございました。

 2年間中止していた年長さんのお芋ほり遠足と、年中・年少さんの水族館への遠足も、3年ぶりに実施しました。コロナが蔓延し始めた時に入園してきた年長さんにとって、みんなで一緒に貸し切りバスの乗っての遠足は、初めての体験になりました。バスの中は常に換気を行い短時間で空気が入れ替わっていること、大勢の人が集まっている場所でもマスクを着用することを通して、かなりの程度感染を防ぐことができること等、これまでに分かってきた情報を基に実施することを決定しました。今シーズン最多の4,500人の利用者があった八景島シーパラダイスは、結構混んではいたものの、各園、各校の子どもたちもマスクを着用し感染予防対策をしっかり行いながら見学をしていました。

 次の大きな行事はクリスマス会。こちらも感染状況を踏まえ、どのような感染対策を講じればどこまでできるのかと、話し合いを重ねながら準備を進めているところです。

 先週、文部科学省から「マスクの着用について」というリーフレット届きました。それには「屋外では季節を問わず、マスクの着用は原則不要です。ただし、人との距離(めやす2m)が保てず、会話をする場合には着用をお願いします」「屋内では距離が確保でき会話をほとんどしない場合をのぞき、マスクの着用をお願いします。」と示されていました。

 また文部科学省からは、「今秋以降の感染拡大期における感染対策について」という通知も届き「季節性インフルエンザの感染予防を含めて検討すること」「適切なマスクの着脱、手洗い等の手指衛生、換気、『三つの密(密閉・密集・密接)』の回避等の基本的な感染対策が重要」という内容が盛り込まれていました。

 しばらく減少傾向を見せていた新規感染者数が、また少し増加の傾向を見せています。さらにこれからはインフルエンザの流行へも気を配らなくてはいけない季節になっていきます。
 園内では、子どもたちがお部屋の中で、友だち同士ふれあいながら楽しくお話をしたり、みんなで一緒に歌を歌ったりする活動を大切にしたいと考えています。コロナもインフルエンザも、飛沫を防ぐことやウイルスの滞留を防ぐことにより感染予防効果が高くなるとされています。このような観点から、これからも屋内ではマスクの着用を続け、換気や手指の消毒など基本的な感染予防対策を、今一度丁寧に実施し、園内でコロナが広がらないよう、さらに取り組んで参ります。

 東京都のコロナ感染者の累計が320万人を超えました。都民4.3人に一人が感染した経験がある計算になります。それだけコロナウイルスは身近なところにあるようです。感染拡大初期のように重症化する方は少なくなっているようですが、まだまだ安心できる状況ではありません。日常生活、そして幼稚園行事共に、油断することなく、でも教育のねらいを見失うことなく、できることを一歩一歩進めていきたいと考えています。
                        (園長 鬼木 昌之)
<2022年度>10月号
コスモス
2022年9月26日
 9月中旬まで続いていた蒸し暑い日々。でも20日に台風14号が通過した後、一気に秋らしい爽(さわ)やかな風が吹き始めました。そして、23日のお彼岸の中日に合わせるように、天使幼稚園の「きのおうち」の後ろにも、真っ赤な彼岸花が咲きました。秋を告げる代表的な花のひとつです。

 さらに10月を迎えると各地からコスモスの便りが届くようになります。白やピンク、さらにピンクと白のグラデーションが美しいコスモスの花。今でこそ秋を彩る花ですが、江戸時代の人々はこの花を愛(め)でることはありませんでした。

 メキシコ原産のコスモスは、ヨーロッパを経由して、明治の初めに、日本に持ち込まれました。その後、日本各地に広がっていったコスモス。やがて広い河川敷や畑に植えて、一面に咲き誇るコスモス畑を作るところが増え、今ではコスモスの名所が数えきれないほどになりました。また、黄色い花びらの「キバナコスモス」や、チョコレート色でチョコレートの香りがする「チョコレートコスモス」、八重咲のコスモスなどの品種も見られるようになりました。

 「コスモス」という名前は「秩序」や「調和」をあらわすギリシア語の“kosmos”からきています。花びらが規則正しく並び、調和のとれたその姿から「コスモス(cosmos)」と名付けられとのこと。また、「宇宙」も同じく「コスモス(cosmos)」と呼ばれています。私たちが住んでいる宇宙は混沌としたカオスな状態ではなく、秩序だって成り立っていると考えた古代ギリシアの哲学者ピタゴラスがそう名付けたそうです。

 一面に咲き誇るコスモスを見て「きれいだな」と感じるだけでなく、一輪のコスモスを手に取って花の形を見た時も「かわいらしい美しい花だな」と感じることができるもの。昔の人が「コスモス=秩序・調和」と名付けたのにはそれだけの意味があるようです。

 コスモスを漢字で書くと「秋桜」。でも、昭和の中頃までコスモスを表す漢字はありませんでした。「秋桜」をコスモスと読むようになったのは1977(昭和42)年にヒットした山口百恵さんの歌「秋桜」からです。この曲を作詞・作曲したさだまさしさんは、この曲に「秋桜」という題名をつけ、「コスモス」と読ませたところから「秋桜」=「コスモス」となりました。秋の代表的な花になったコスモスに、春の代表的な花である「桜」の文字を用いて「秋桜」としたのはなかなかセンスがあるネーミングですね。

 2歳のころに訪れる「イヤイヤ期」。ルールにとらわれることなく自分の気持ちのおもむくままに、したいこと・したくないことを強く主張する時期です。この時期の子どもたちは、まだ前頭前野が未発達で、自分の気持ちをコントロールする事が良くできず、思い通りにならないと大声で泣く、「いや、いや」と自分の思いを主張し続けるという反応をしまします。でもやがて、様々な経験を積み、脳が発達するにつれ、混沌とした「カオス」な状態から秩序ある生活「コスモス」へと移行していきます。社会とのつながりの中で、成長する大切な時期、こうしてイヤイヤ期を経て子どもたちの中に秩序が身に着いていくものです。

 コロナの感染が広がり始めて2年半以上が過ぎ、マスク生活もずいぶん長くなりました。そのような混乱の時期を経て、今、社会の中ではウイズコロナに向けた取り組みが始まっています。先日行われたエリザべス女王の国葬では、参列者はマスクを外している姿が伝えられました。天使幼稚園でも、これまでの経験をもとに、感染予防策を講じつつ、10月の運動会や秋の遠足など、様々な行事を実施できるよう取り組んでいるところです。 社会全体が混乱していた2年半の生活から、だんだん安定した「コスモス」の状態に戻るまで、もうしばらくの辛抱です。

 コスモスの花を眺めつつ、安定した「コスモス」の状態を取り戻せる日々が早く訪れてほしいと願っているところです。 
             (園長 鬼木 昌之)
<2022年度>9月号
 アンパンマン
 2022年9月5日
 天使幼稚園の玄関ホールにアンパンマンのポスターを貼っています。これは厚生労働省の「こども医療でんわ相談」のポスターで「すぐに受診したほうがよいのか、看護師・保健師・医師が電話でアドバイスします」というメッセージと「#8000」という電話番号が記されています。このポスターは、保護者の方への大切な情報ということ、そして幼稚園に来た小さなお友だちが「あんぱんまん、あんぱんまん」と喜んで見てくれるので、ずっと掲示しています。(ただ、この1枚しかないので、痛まないよう大切に使い続けているものです)

 まんまる顔のアンパンマン。特に小さな子どもたちに大人気で、アンパンマンの絵本やチラシなどがあると大喜びして見ています。またてんしの家のお庭にも、昨年度アンパンマンすべり台を設置。エンジェルクラスに来た子どもたちをニコニコ笑顔で迎え、子どもたちも喜んでくれています。

 1973年、50歳になったやなせたかしさんがアンパンマンの絵本を世に出した時、その評判は散々なもので、出版から5年ほどはあまり認められることはなかったと、ご自身の著書の中に記されています。でも、その後、アンパンマンは、「目立たないところでじわりじわりと浸透していった」そうです。

「アンパンマンを最初に認めたのは、よちよち歩きから、3~4歳ぐらいの幼児だった。まだ字もあまり読めない、行動範囲もせまい。だが、なんの先入観もなく、好きか嫌いかを、本能的に判断するのだ。」(やなせたかし 『明日をひらく言葉』より:PHP文庫)

 初期のアンパンマンは6頭身ほどで目も小さいものでした。やがて頭が大きく3頭身ほどになり、目も大きくなって今のようなかわいいアンパンマンに変容し、さらに人気も高まっていきました。子どもたちがアンパンマンが大好きなのは、輪郭、鼻、頬とまん丸い形をしているのが子どもたちの感性に訴えるからというお話を聞いたことがあります。アンパンマンとその仲間たちを見ると、確かにまん丸を基本としたデザインになっています。

 でも、6頭身の時代、小さな子どもたちがアンパンマンを認めたのは、その姿にではなく、アンパンマンの本質にあったようです。アンパンマンは困っている人がいると助けに来てくれます。そして、時には自分の大切な顔をちぎり、お腹をすかせた人にプレゼントします。自分のことではなく、周りの人のために力を尽くすその姿に、小さな子どもたちが本能的に共感し、アンパンマンを受け入れているとやなせさんは分析しています。

 その原点を、やなせさんはこう語っています。

「人間が一番うれしいことは何だろう。長い間、僕は考えてきた。
そして結局、人が一番うれしいのは 人を喜ばせることだということがわかりました。
実に単純なことです。人は人を喜ばせることが一番うれしい。」

 また、別の著書の中ではこういうことばも記されています。

「人生は喜ばせごっこ」(『絶望の隣は希望です!』より:小学館)

 お家の方が子どものためにお料理を作る時、子どもの喜ぶ顔が見たくてメニューを工夫したり、仕事で疲れていても、子どもたちが喜んでくれるようにとお出かけを計画したりすることがあるでしょう。そこには相手を喜ばせようという人間の本質的な姿を垣間見ることができます。そして、子どもたちはそのようなお家の方の思いを感じ取り、お家の方を信頼し、大好きという思いを持つものです。子どもたちはアンパンマンにも、相手を大切にする心を感じ取り、お家の方を大好きと思うように、アンパンマンが大好きになるのでしょう。

 こうして愛情を注がれて育った子どもたち。同じように人を喜ばせられる人になる素地を、今、育んでいるのです。 
              (園長 鬼木 昌之)
<2022年度>夏休み号
抽 斗
2022年7月19日
 「抽斗」見慣れない言葉ですが、私たちの生活に欠かせないあるものの名前です。「抽」の読みは「ひく」あるいは「ぬく」、「斗」は「ます」で液体や穀物を測る四角い箱や容器を表します。「抽」と「斗」を合わせた「抽斗」とは、机や箪笥(たんす)に抜き差しできる四角い箱………「引き出し(ひきだし)」のことです。(「抽斗」の読み方も「ひきだし」です)

 片付けが上手な人は、この引き出しをうまく活用しています。散らかる原因のひとつは、収納場所が決まっていないものがそのまま放置されていること。引き出しなどを活用して毎回そこに片づける、さらにそこに収まらない程のものを買わない、揃(そろ)えないという習慣を身に着けることができると、いつもきれいな部屋などを保つことができるものです。天使幼稚園でもモンテッソーリのおしごとの道具は、引き出しではないけれど、きちんと棚に整理して置いてあります。子どもたちは自分でそこからおしごとを選び、活動が終わると元の場所に自分で片付けるので、先生が指示したり手伝ったりしなくてもきちんと整理する事が出来ています。

 「あの人は引き出しが多いですね。」と言われることがあります。たくさんの知識や情報を持っていて、必要に応じてそれを提供したり、課題が発生した時、いろいろな知識や情報を駆使して解決策を提案してくれたりします。「なるほど、そんな考え方があったのか。」と周りの人も感心させられるものです。

 日々成長している子どもたちの未来に活きる力を育むために、引き出しを増やしていくこともとても重要な課題です。

 幼稚園で子どもたちとお話をしていると恐竜のこと、プリンセスのこと、電車や自動車のこと、折り紙のこと……。興味を持ったことについての知識はすばらしいものです。トランプの神経衰弱を一緒にすると、大人はさっき出ていたカードの場所を悩みながら探しますが、スイスイと正解のカードを開いていくお友だちも! 子どもの記憶力にはかないません。それだけ多くのことを吸収する力を持っている子どもたちですから、テレビやゲームなどから得られる知識に限定してしまうのはとってももったいないことです。テレビやゲームなどは、子どもたちの関心を引くことができるよう制作者が意図して作っています。子どもたちはその流れに乗って興味を持ち始めます。でも子どもたちの未来に必要な知識や言葉、技能の引き出しはそれだけに頼っていては偏ったものになってしまいます。

 明日から始まる夏休みは、ご家庭の中で、子どもたちの視野を広げるチャンスでもあります。

 どこかにお出かけする計画を立てていらっしゃる方も多いことでしょう。その時、遊園地に行って楽しんだり、親戚の方に会って楽しく過ごしたりすることだけで終わらず、少しでも良いので車窓から都会と田舎の様子を比べたり地方の特徴を見つけたりすることで、日本地図のおしごとをつなげることもできるでしょう。例年子供寮さんのお兄さんが育てたカブトムシを抽選でプレゼントしています。今年はさらに在園生や卒園生のご家庭からいただいたカブトムシやコクワガタをプレゼントしました。このような昆虫を探したり捕まえたりするだけでなく、卵から育てる体験をすると、昆虫への愛着がわき、さらに成長の過程を観察することで多くの学びがあるものです。このような特別なことだけでなく、聴こえてくるセミの声や、日々の気温の変化、雲の様子、またお料理で使う野菜や果物の種類や味……。生活すべてに引き出しにしまう知識や言葉、技能の種が詰まっています。

 また、子どもたちの世界を広げ多くの言葉を手に入れるために、絵本の力も大きいものです。「うちの子は絵本や読書にあまり興味がなくて……。」それだからこそ、周りの大人のサポートが大切です。子どもに与えるだけではなく、読み聞かせをしたり、読書タイムを共有したり。こどもの興味を広げ、引き出しを増やすために環境を整えることも重要です。

 この夏休み。ぜひ子どもたちに新しい体験の場をたくさん与え、抽斗を増やしていただきたいと願っています。 
         (園長 鬼木 昌之)
<2022年度>7月号
七 夕
2022年6月24日
 コロナウイルスの影響で2年間実施することができなかった「父の日の集い」。今年は3クラスずつ2つのグループに分け、さらに屋外で活動するといった感染対策を講じつつ実施しました。コロナの蔓延(まんえん)と共に入園してきた今年の年長さんにも、ようやく父の日の集いを体験してもらうことができました。梅雨に入り雨の日も多いけれど、この日は程よい曇り空で、厳しい暑さになることなく開催する事ができました。お父さんと一緒にゲームをしたり、プレゼントを渡したりする子どもたちの顔にも、笑みがあふれていました。お出かけくださった皆様、どうもありがとうございました。

 父の日も終わり、もうすぐ7月を迎えます。7月の和名は「文月(ふづき・ふみつき)」。この名の由来として、稲の穂がふくらむ時期なので「穂含月(ほふみつき)」からきた、あるいは七夕の時期に書物を干す習慣があったことから「文被月(ふみひろげづき、ふみひらきづき)」からきたなどの説があります。元々「文月」は旧暦の7月につけられたもの。今年だと7月29日から8月26日にあたります。8月の上旬からお盆にかけて稲の花が咲き、このころになると稲の穂も膨(ふく)らみ始めます。また、梅雨が明け、湿気を含んだ書物を干して乾かすこともできるようになるので、どちらの説にも納得がいきます。

 7月7日の七夕も、もともとは旧暦で祝われていたものです。今年でいえば8月4日が七夕にあたります。今の暦では梅雨の最中で、織姫と彦星が会えない年の方が多いけれど、旧暦の七夕の日だと会える確率が高くなります。このように新暦と旧暦では季節がずれていることから、有名な仙台の七夕祭りは月遅れの8月7日を中心に開催されています。コロナウイルスの感染が少し落ち着いてきたということで、今年の仙台七夕まつりは3年ぶりに通常の規模で実施するそうです。本園の行事も世の中の行事も、ようやく感染対策を講じつつではあるものの実施できるようになってきました。

  ♪笹の葉さ~らさら 軒端(のきば)にゆれる お~星さま き~らきら 金銀砂子♪
                  (たなばたさま 作詞:権藤はなよ 作曲:下総皖一)

 七夕のお話に出てくるのが織姫星と彦星。そしてその間の天の川にかささぎが姿を見せています。でも、今、都会ではこれらの星を観ることがあまりできなくなってしまいました。私が小学生のころ、夏休みに九州の久住高原に家族で泊まりに行ったことがありました。そこで夜空を見上げると、本当に金銀の砂子をまいたように隙間なく大小の星が輝いていました。綿雲がいろいろな動物に見えるのと同じように、夜空を覆う星々の濃淡で、いろいろな絵が浮かび上がってきました。きっと昔の人はこのような星空を眺めながら、様々な物語を創り出してきたのだろうなと思いながら見つめていました。子どもたちにもぜひ体験してほしい星空です。

  ♪五色(ごしき)の短冊 わたしが書いた お~星さま き~らきら 空から見てる♪

 ここに出てくる五色は「火(炎)=赤」「水=黒(紫)」「木(植物)=青(緑)」「金(鉱物)=白」「土(大地)=黄」の五つです。その短冊に書く願いは、織姫にあやかり、機織(はたお)りなどの技や、学問、芸事などの上達を願うことが本来のものとされています。笹に着ける飾りにもいろいろな思いが込められています。「吹き流し」は機織りや裁縫の上達を願い五色の糸を針に通していたものの名残です。「網飾り」は大漁を祈願し、「くずかご」は、清潔、倹約、そして整理整頓の心を育むこと、「巾着」は金運の上昇を願い、「提灯(ちょうちん)」は明るく過ごすことを、「紙衣(かみごろも)」には裁縫の上達を願うほか、人形に病気や災いなどの身代わりになってもらう意味もあるそうです。雛祭りの流し雛と似ていますね。また輪飾りや菱飾りは天の川を表しているそうです。

 文月という月の和名、四季折々に訪れる様々な行事などには、先人たちの体験や思い、願いがたくさん込められています。気にかけずに過ごしていると見落としてしまいそうな季節の言葉や行事、そして星空が見られなくなったなあという出来事などに、今一度親子で向き合い、その意味を味わってみることを通して、良い学びの場が生まれるのではないでしょうか。
                  (園長 鬼木 昌之)
<2022年度>6月号
試行錯誤
2022年5月26日
 新年度がスタートして1ヶ月あまり。子どもたちが新しい生活に慣れてくる5月は、お家の方と一緒に過ごす幼稚園行事が目白押しです。今年は3年ぶりに、そのような5月の行事を実施する事ができました。5月11日の母の日の集いはお天気にも恵まれ、園庭で一緒にダンスをしたり、ゲームをしたりして楽しみました。20日の親子遠足は広い砧公園の芝生の上を元気いっぱい駆け回り、クラスごとに自己紹介をして、一人ひとりの顔と名前を確かめ合うことができました。そして今週は体操教室の参観日。子どもたちが活動する様子をしっかりと観ていただくことができました。初めてお家の方に活動の様子を見ていただいた年少さんは、とっても嬉しそうで、体操教室の終わりにお家の方の所へとんでいき、ぎゅ~とハグしていただく姿も多く見られました。

 コロナウイルスの新規感染者は減少してきましたが、まだまだ感染予防が必要な日が続いています。5月の行事も、母の日の集いは屋外で実施する、体操の参観は保護者の方1名だけにしていただくなど、感染予防策を講じての開催になりました。

 そのような中、親子遠足は広い屋外での活動ということで、ご家族の方の人数制限をなくし、久しぶりにご両親やおじいちゃんおばあちゃんと一緒に過ごしている姿も見られました。また、気温が上がっていくこれからの季節に向けて、マスク着用の新たな指針も示されました。幼稚園でも、屋内ではマスクを着用するものの、外遊びや体操教室の時などは、その日の状況に応じてマスクを外すなど、熱中症対策を合わせて考えていくことにしています。

 コロナウイルスの感染者が増えていた時期、そして感染者が減っているこの時期、さらに気温が高くなる時期など、それぞれの時期に応じた対策を、試行錯誤しながら見つけ出していくことが、これからも続いていきます。

 「試行錯誤」、それは人のあるいは社会の成長にとって、とても大切な働きを担っています。

 コロナウイルスの蔓延による社会の混乱にも見られるように、現代社会は決まった正解がない時代に入っています。また、教育の世界でも「ひとつの正解を見つける学び」から「自ら課題を見つけ出し、解決策を見出す学び」へと変換が図られています。子どもたちが学校で学ぶ知識の量は、5円で購入できるICチップの中にすべて納めることができ、コンピューターを利用すればその内容はたちどころに手に入れることが可能であるという研究もあるそうです。「たくさんの事を覚える」ことや「失敗せずに上手にできること」「きれいな作品を教えられたとおりに仕上げること」以上に、「どうすれば良いかを考え、失敗を繰り返しながら挑戦する」そのような学びが、これからの時代求められるようになってきました。

 先日、子どもたちが制作する作品の打ち合わせをする学年主任会の中で、「天使幼稚園の子どもたちは、こうして制作の手順をしっかり教えてあげるから、失敗しながら自分なりのものを作り出す経験が少ないですね。」という話題が出てきました。本園だけでなく、カトリックの園では、子どもたちにしっかりと目と手をかけてお世話をする傾向があるようです。

 「発見する喜び・成長する喜び」を目標に掲げた今年度、いろいろな活動を子どもたちに委ね、失敗の中から自分なりのやり方を見つけ出していく、そのような活動を、私たち教職員も「試行錯誤」しながら探し出していきたいと考えているところです。

 インターネットで「試行錯誤 子ども」と検索すると、家庭の中でも取り組んでみると良いのではという事例が数多く見つかります。知識の量はIT( Information Technology:情報技術)に任せつつ、その中から一人ひとりの成長に役立つ情報を探し出して実践し、「試行錯誤」を繰り返しながらお子さまの成長を援け、「喜び」に繋げていただけたらと思います。 
                 (園長 鬼木 昌之)
<2022年度>5月号
こいのぼり
2022年4月26日
 5月といえば、ゴールデンウイークに子どもの日や母の日。五月(さつき)晴れに、田植えや八十八夜、そして茶摘み。若葉や菖蒲(しょうぶ)、春の薔薇(ばら)もこの季節です。暖かく青空が広がり、さわやかな日が多いのが5月の特徴です。

♪ 甍(いらか)の波と雲の波、重なる波の中空(なかぞら)を、
   橘(たちばな)かおる朝風に、高く泳ぐや、鯉のぼり。
  開ける広き其の口に、舟をも呑まん様(さま)見えて、
   ゆたかに振(ふる)う尾鰭(おひれ)には、物に動ぜぬ姿あり。
  百瀬(ももせ)の滝を登りなば、忽(たちま)ち竜(りゅう)になりぬべき、
   わが身に似よや男子(おのこご)と、空に躍(おど)るや鯉のぼり。(文部省唱歌)

 端午の節句の日を中心に、昔はあちらこちらに翻(ひるがえ)っていたこいのぼり。でも最近は街中でこいのぼりを見ることが少なくなってしまいました。子どもの日が近づくと時々流れてくるこの「こいのぼり」の歌も、今の子どもたちにとっては難解な歌になりました。

 歌いだしの「甍」は瓦葺(かわらぶき)の屋根のこと。ビルが増えた都会では瓦屋根が波のように重なる風景を見ることは、ほとんどできなくなりました。お雛様の時にも登場する「右近の橘、左近の桜」この橘も、最近では姿を見かけることはあまりありません。ミカンの仲間の橘の、さわやかな香りを知っている人も少なくなりました。3番に歌われている鯉が激しい流れの滝を登ると竜になるという、竜門の滝のお話。そこを突破すれば出世につながる難しい関門「登竜門」という言葉も、最近はあまり聞くことがなくなりつつあるようです。

 もうひとつ「こいのぼり」の歌があります。

♪ やねよりたかい こいのぼり おおきいまごいは おとうさん
 ちいさいひごいは こどもたち おもしろそうに およいでる
                      (作詞:近藤宮子/作曲:不明)

 何気なく歌っている歌ですが、この「真鯉(まごい)」「緋鯉(ひごい)」にも、時代の流れの中で変遷がありました。子どもの健やかな成長を願って揚げられるようになったこいのぼり、江戸時代は真鯉一匹だけだったそうです。明治になると赤い色の緋鯉を加え、お父さんの真鯉と子どもの緋鯉の親子のこいのぼりを揚げるようになりました。こいのぼりの歌もお父さんと子どもだけが登場しています。

 戦後の高度成長期になると、男女同権の精神も広がり、さらに多くの色のこいのぼりが加わって、黒はお父さん、赤がお母さん、そしてその下に多彩な色の子どもたちと、家族がそろったこいのぼりが泳ぐようになりました。

 しかし、都市の発展と共に、こいのぼりを揚げる場所がなくなり、大きなこいのぼりを見ることができるのは、田舎の方や、川の両岸からロープを伸ばしてたくさんのこいのぼりを吊るした場所、そして映像の中や本などに限られるようになってしまいました。

 4月号で紹介した今年度の目標「発見する喜び・成長する喜び」。そのきっかけを作るために、子どもたちが本物に触れる体験をすることも大切なポイントです。なかなか本物を見る機会がなくなった大きなこいのぼり。幸いなことに昨年度の卒園生から、大きなこいのぼりをいただくことができました。ただ、まっすぐなポールに縦に並べて揚げるだけの場所が幼稚園にもありません。そこで今回は屋上からロープを伸ばし、横に並んだこいのぼりが泳ぐように設置することにしました。

 大きなこいのぼりを見上げながら「こいのぼり」の歌の意味や、歌に込められた思いをお子さまにお話ししていただければと思います。
                   (園長 鬼木 昌之)
<2022年度>4月号
発見する喜び・成長する喜び
2022年4月8日

  3月21日の春分を過ぎて、昼間の時間が日に日に長くなってきました。そして4月5日には二十四節気のひとつ「清明(せいめい)」を迎えました。陽ざしが次第に強くなり、風にも清々(すがすが)しさを感じられるようになるこの季節にあてはまる「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」という語を略したものだそうです。この文字を見るだけでも、明るい希望が感じられますね。関東では桜はそろそろ終わりだけれど、幼稚園の花壇にはチューリプやムスカリ、マーガレットやキンセンカなどたくさんの花が咲き誇っています。

 一昨年の1月から広がり始めたコロナウイルス。その対策のためのマスク生活を始めてから、3回目の新年度です。まだまだ感染予防対策は必要だけれど、これまでの体験や知見をもとに、社会生活や幼稚園での活動などでは、できることは何かを見つけ出し、工夫しながら一歩を踏み出すことが必要な時期に入っています。「清明」に合わせ、明るい気持ちで1年をスタートしたいものです。

 わくわくドキドキしながら初めての幼稚園生活が始まる年少さん。新しい年少さんを迎えちょっぴりお兄さんお姉さんになった実感がわいている年中さん。そして最年長として小さい子たちのお世話をがんばるぞという希望に燃えている年長さん。そのような一人ひとりの力を大きく育てる1年とするために、今年度「発見する喜び・成長する喜び」を、天使幼稚園の目標として掲げました。

 まだまだ経験が少ない子どもたちにとって、身の回りの事象や体験の中には「新発見」がたくさん隠されています。「おや?」「なんだろう?」「どうなっているのかな?」「どうすればいいのかな?」など、子ども自身の興味関心や気付きをきっかけに、自ら課題を見つけ解決しようとすることを通して、学びの基礎を養っていくことができるものです。

 そのためには子どもたちの周りの環境を整えていくことが大人に求められています。いつもとは異なる状況を作り出してみたり、本物を観る場を準備したりすることも大切です。さらに、子どもが発見する喜びを感じる前に、周りの大人が今まで何気なく見ていたことの中に新たな発見をし、感動する姿勢も求められています。

 子どもたちと一緒に過ごしていると「ねえ、見て、見て。」とできるようになったことを嬉しそうに報告してくれることが数多くあります。子どもたちにとって何かができるようになることは、とても嬉しいことであり、それが一人ひとりの成長の喜びに結びついていくものです。

 子どもが「見て、見て。」と言ってきた時大切なことは、その思いを共有してあげること、すなわちほめてあげることです。子どものほめ方には3つのステップがあります。第1段階は「なんでもほめる」。一人ひとりが大切にされていることを実感できるよう「あなたが大好きだよ。」という思いを伝える段階です。第2段階は、できたことをほめる段階です。子ども自身が得意なことや、今までできなかったことができるようになった時、しっかりとほめて、その結果を認めてあげる段階です。そして3段階が「がんばった姿をほめる」段階です。子どもたちは日々、何かに挑戦し、成長しようとしています。それができるようになった時「見て、見て」と喜んで報告に来てくれます。ただ大切なのはそこでできたことだけではなく、できるようになった背景、努力の跡をほめてあげることや、まだできていなくても、できるよう努力している姿を認めてあげることです。たとえまだできなくても、その努力する姿をほめることを通して、子どもたちは自ら高まっていこうという「学ぶ力」を持つことができるものです。

 子どもたちが、たくさんの「喜び」を感じながら、日々成長していくことができるよう、幼稚園でも保育の充実を図って参ります。ご家庭でも子どもたちの「発見する喜び・成長する喜び」をたくさん見つけてあげてください。

 今年度もどうぞ、よろしくお願いいたします。 
                   (園長 鬼木 昌之)
  <2016年度> <2017年度>  <2018年度> <2019年度> 
<2020年度> <2021年度>
天使幼稚園(東京都)
〒146-0085
東京都大田区久が原4-3-23
TEL 03-3751-2502
FAX 03-3751-4092
トップページ
教育方針
幼稚園紹介
幼稚園の生活
未就園児
地域交流
募集情報
 トップページ | 教育方針 | 幼稚園紹介 | 幼稚園の生活 | 未就園児 | 地域交流 | 募集情報 |
Copyright(c) 天使幼稚園 All Rights Reserved.